大量の製品やサービスで溢れている現代の消費市場。
インターネットの普及により顧客は多様な情報に触れることで、その選択肢はさらに増え、個々のニーズも多様化しています。
したがって従来のような大規模な広告出稿により、消費を喚起するマスマーケティングの手法が年々効力を発揮しにくくなっています。
企業は自らの商品が誰になぜ求められているのかを理解し、個々のニーズに対して最適なアプローチを行うことが求められています。
そのような状況で、顧客のニーズや市場の分析から営業活動の効率化までをサポートするSaaS型 顧客関係管理システム(CRM)が注目されています。
- 蓄積された企業情報を自動で分析し、成約に繋がりやすいホットリストを自動で作成するクラウド型データベース
- 地図上に優先度を可視化したアプローチ先を表示し、滞在先から活動時間までを自動記録することで業務効率化を図るモバイルアプリ
- 顧客単価向上やサービス退会の兆候を検知し、最適なタイミングで顧客へアプローチできるサービス
上記のようなシステムは営業活動の向上だけでなく、サービス自体の向上やマーケティング、経営戦略などにも役立てることができます。
今回はSaaS型の顧客関係管理システム(CRM)を提供する会社8社を紹介します。
1.Baseconnect株式会社のSaaS -「Musubu」-
出典元:https://company.baseconnect.in/
Baseconnect株式会社の提供するSaaS、「Musubu」は法人営業を支援するクラウド型企業情報データベースです。
データ収集の手間と時間を削減し、自動分析で成約につながるリストを作成することが可能です。
「Musubu」では、140万件にも及ぶ企業情報を保持しており、それらの情報から成約やアポに繋がりやすいリストを自動で作成します。
また、売上などの25種以上の絞り込み軸や業種・キーワードなどから、ピンポイントで企業を絞り込み提案を行います。
これらの機能により契約に繋がりやすいアタックリストが抽出できるため、営業活動を効率的に行うことができます。
実際に導入企業では、
- 営業リストの作成が1時間から3分に短縮
- ターゲティング手法の統一によってアプローチ数・成約率が2倍に上昇
などの実績が出ています。
多彩な分析や情報管理機能による営業活動のサポートが評価され、中小企業から上場企業まで76,000社以上の導入実績があります。
「Musubu」は情報収集や資料作成・リストの抽出など、さまざまなことを行える法人の新規営業に特化したオールインワンのツールです。
- 代表者:國重 侑輝
- 設立:2017年1月17日
- 資本金:13億1912万円(累計増資額)
- 事業内容:Webサービス「Musubu」の提供
- 参照URL:https://company.baseconnect.in/
2.HiCustomer株式会社のSaaS -「HiCustomer」-
出典元:https://hicustomer.jp/
HiCustomer株式会社の提供するSaaS「HiCustomer」はデータ集計・状況把握を効率化するSaaSです。
「HiCustomer」はさまざまなチャットツールやCRMに点在している情報を集約し、可視化します。
また、情報集計・状況把握の工数を削減することで、顧客に注力するリソースを捻出します。
「HiCustomer」は顧客データから顧客単価の向上の兆候や退会などを検知し、ユーザへ通知を行うため顧客に対して適切なタイミングでアプローチをすることが可能です。
その他にも、利用状況やコミュニケーション履歴・売上・契約など顧客に関わる情報の管理や、顧客のスコアリングによる管理などの機能があります。
これにより、統一した指標での管理やPDCAサイクルの仕組み化ができます。
以上の機能により、
- カスタマーサクセスの工数の削減
- 月次解約率の低下
- アップセル率の増加
などの効果が見込めます。
その他にも、導入企業では成約率のアップや属人対応からチーム対応への移行などが見られました。
導入に際しても、カスタマーサクセスのプロが運用ルールの検討やデータ連携等の支援を行います。
- 代表者:鈴木 大貴
- 設立:2017年12月
- 資本金:9,000万円
- 事業内容:HiCustomerの企画 / 開発および販売
- 参照URL:https://hicustomer.jp/
3.Hmcomm株式会社のSaaS -「Terry」-
出典元:https://hmcom.co.jp/terry/
Hmcomm株式会社のSaaS「Terry」は業務の自動化や売上の向上に貢献する「AI自動応答オペレータ」です。
「Terry」では自然言語処理を用いてAIオペレータによるスムーズな音声認識と会話が実現できます。
製品やサービスに対する問い合わせの入電に対してAIオペレータが対応。
頻繁にある問い合わせへの回答など、単純作業を自動化することで導入企業の人的負荷の軽減に貢献します。
また、AIオペレータが24時間365日稼働することで、機会損失も未然に防ぐことが可能です。
これらの機能によりお客様満足度や業務効率の向上が期待できます。
さらには、お客様とのやり取りで収集した稼働履歴や着信データは可視化・分析。
分析したデータを活用することで自動応答の改善や業務に合わせたトークシナリオのチューニングを行うことができます。
GmailやSlack、LINEやSalesforceなどさまざまな外部ツールと連携可能な点も大きな特徴です。
導入企業では従来オフラインで行っていた業務の可視化や分析、コールセンターにおける業務の効率化などに活用されています。
特にコールセンター業務では電話口のお客様が待ち時間はどのくらいなのか、何番目に繋がるのか、といったサービスレベルを可視化することも可能です。
大企業・中小企業ともに使い勝手が良く、業務の効率化が期待できるツールです。
- 代表者:三本 幸司
- 設立:2012年07月24日
- 資本金:2億8000万円
- 事業内容:国立研究開発法人産業技術総合研究所の音声処理技術を用いた研究・開発/音声認識処理、異音検知・自然言語解析処理を用いたプラットフォームの提供/情報技術(IT)、人工知能、ロボット工学などの音に関するサイバニクス事業の推進
- 参照URL:https://hmcom.co.jp/terry/
4.UPWARD株式会社のSaaS -「UPWARD」-
出典元:https://www.upward.jp/
UPWARD株式会社が提供するSaaS「UPWARD」は営業現場を効率化し、売上を伸ばすDXツールです。
「UPWARD」の大きな特徴は営業現場に寄り添ったツールであることです。
現場の営業が直感的に使えるモバイルアプリで提供することにより、営業現場に馴染みやすいツールとなっています。
「UPWARD」では顧客接点を分析可能なデータ化することで、再現性のある営業組織を作ることが可能です。
また、地図上に優先度を可視化した状態で顧客情報をプロットし、最短の移動ルートを作成。スケジュール上に反映することで営業の手間を減らします。
商談時は滞在時間や活動時間を自動で記録してくれるため、営業は商談に集中することが可能です。
これらの顧客接点情報は定量的なデータとして蓄積されるため、データに基づいた現場への指示やKPI設定に役立ちます。
営業現場では使いやすく、管理職にとっては管理・活用しやすいDXツールとなっています。
「UPWARD」はさまざまな業界の大手企業から中小企業、さらには地方自治体まで数多くの導入実績のあるツールです。
- 代表者:金木 竜介
- 設立:2002年 3月
- 資本金:1億円
- 事業内容:セールスパーソン向けモバイルSFAサービス「upward」の開発・提供
- 参照URL:https://www.upward.jp/
5.ウェブエックス株式会社のSaaS -「代理店Master」-
出典元:https://www.web-x.co.jp/
ウェブエックス株式会社の提供するSaaS「代理店Master」は代理店展開を成功させるために必須な機能を実装したクラウド型ツールです。
「代理店Master」は代理店の属人化の改善や案件の進捗確認をリアルタイムで可視化することができます。
また、代理店の活動記録や将来の売り上げの予測や比較・分析を行うことも可能。
これらの機能により代理店の課題を炙り出し、早期発見・改善に繋げることができるツールです。
また、「代理店Master」では代理店展開・販売店網の構築・業務委託の活用など、さまざまな販売形態やニーズに対応した設計となっています。
さらには、「代理店Master」は非常に安価で導入しやすくなっており、初期費用0円&月額料金のみで導入可能です。
1ユーザあたり4,500円~という業界最安値の料金となっています。
セキュリティに関しても、データのバックアップ機能やユーザーのログイン制限などの機能が搭載されています。
- 代表者:佐野 雅也
- 設立:2017年6月1日
- 資本金:1,330万円
- 事業内容:WEBシステムの開発・運営、WEBメディア運営、WEB広告の販売代理業
- 参照URL:https://www.web-x.co.jp/
6.カラクリ株式会社のSaaS -「KARAKURI chatbot」-
出典元:https://about.karakuri.ai/
カラクリ株式会社の提供するSaaS「KARAKURI chatbot」は成果を得るまでのハードルが高い、従来のコンタクトセンターの課題を解決するSaaSです。
「KARAKURI chatbot」を導入することで、顧客満足度向上・コスト削減・売上貢献が期待できます。
1つ目の顧客満足度向上では、チャットボットとFAQによる24時間365日対応で人的リソースに頼らない顧客満足度の向上が可能です。
2つ目は、対応窓口のデジタル化やAIの自動分析によりオペレーターの対応時間や手作業の負担軽減に繋がるため、コストの削減が期待できます。
3つ目の売上貢献に関しては、蓄積した会話データや行動データからAIが分析を行い、潜在顧客へのアプローチ方法を提案します。
「KARAKURI chatbot」を活用し、的確な対応を把握することでカスタマージャーニーに沿った不安・疑問を解消し、結果の出るカスタマーサービスが実現できます。
また、営業現場ではデジタルチャネルの設計に伴い「営業の電話離れ」を促進することが可能です。
これにより、品質向上・手作業の軽減による業務効率化などに貢献します。
「KARAKURI chatbot」を導入したことで業務の効率化に繋がった事例や売上が向上した事例が数多くあります。
例えば、発注率が4倍に向上した事例や高精度AIによって顧客とのスムーズなコミュニケーションが取れたために顧客満足度が向上した事例があります。
「KARAKURI chatbot」は各企業に合わせた目標設計や運用、改善が可能で、数多くの企業に支持されているツールです。
さらには、業界別に質問応答のテンプレートが用意されており、SlackやLINEなどのチャットツールと連携可能なため、使い勝手も抜群です。
- 代表者:小田 志門
- 設立:2016年10月3日
- 資本金:6億7,140万4千円 (資本準備金含む)
- 事業内容:SaaS事業(カスタマーサポートの現場で使えるAI「Karakuri」の提供・運営)/AIソリューション事業(コンサルティング、個別開発)/AIビジネス開発事業(事業開発)
- 参照URL:https://about.karakuri.ai/
7.クリエイティブサーベイ株式会社のSaaS -「クリエイティブサーベイ」-
出典元:https://jp.creativesurvey.com/
クリエイティブサーベイ株式会社の提供しているSaaS「クリエイティブサーベイ」は顧客体験を改善するクラウドアンケートシステムです。
「クリエイティブサーベイ」ではあらゆるタッチポイントで見込み客へのオンラインヒアリングを行います。
このオンラインヒアリングで収集したアンケートデータを蓄積、受注に向けたフローの改善に役立てることができます。
通常のオンライン上のアンケートは回答率が低くなることも少なくありません。
この課題を解決するのが「クリエイティブサーベイ」です。
「クリエイティブサーベイ」を活用することで快適なUI/UX実現し、機能性の向上にも繋がるため顧客はストレスなく回答することができます。
顧客の属性ごとに質問内容を変えるなど、質問の出し分けをする機能も実装されています。
さらには、スコアリングや条件分岐なども可能です。
これらの機能によって顧客のインサイトを的確に把握することができます。
また、「クリエイティブサーベイ」はSalesforceと連携することが可能です。
連携後はSalesforce上から直接アンケートを送信することができ、回答はSalesforceで管理している顧客情報に自動的に連携されます。
顧客からの回答をリアルタイムに蓄積することで、顧客のインサイトの把握や業務の効率化に繋げることが可能です。
また、それらの情報を元に営業担当は素早く的確なフォローが行えるため、受注率やLTVの向上が見込めます。
- 代表者:田口 亮
- 設立:2014年7月
- 資本金:1億円
- 事業内容:「CREATIVE SURVEY」の企画・開発・運営・販売
- 参照URL:https://jp.creativesurvey.com/
8.コムソル株式会社のSaaS -「ftel」-
出典元:https://www.comradesol.com/
コムソル株式会社の提供するSaaS「ftel」はブラウザだけで電話ができるクラウド型コールシステムです。
コールセンター業務を行う際、通常であればビジネスフォンや電話回線などの設備が必要となります。
しかし「ftel」を導入することで、ブラウザの使用できるPCとネット環境とヘッドセットさえあればコールセンター業務を行うことができます。
また、「ftel」は全通話録音可能なためトラブルを防ぐことにも役立ちます。
録音した音声は、日付別で整理ができ、管理画面から再生することが可能です。
さらに「ftel」はコールセンター機能だけでなく、その他の機能も充実しています。
電話受付業務を自動音声で対応できる「ftel ヘルプデスク」や録音した音声を指定した電話番号へ一斉送信する「ftel オートコール」などの機能も搭載しています。
上記の機能を状況に合わせてカスタマイズしたり、アカウント数の増減を行えることも「ftel」の強みです。
また、利用料金も利用分のみのため、低価格から導入できる価格設定となっています。
- 代表者:朝田 篤
- 設立:2014年11月
- 資本金:1,695万円
- 事業内容:クラウドコールセンターシステム ftel(エフテル)の開発、販売/情報セキュリティシステム LOOOC (ルック)の開発、販売/WebRTC LAB/WebRTCベースのビデオストリーム・データストリーム圧縮技術を利用した開発/webおよびスマートフォンのアプリケーション開発/クラウドソフトウェアの開発/システム設計・開発およびコンサルティング
- 参照URL:https://www.comradesol.com/
以上、SaaS型の顧客関係管理システム(CRM)を扱う企業を8社を紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
新型コロナウイルスの流行も手伝い、生活様式が目まぐるしく変化する中で顧客のニーズはさらに多様化しています。
顧客の実態を正確かつ効率的に把握できる顧客関係管理システム(CRM)の需要は今後も高まっていくことでしょう。
今後も同業界に関する情報を発信してまいりますので転職先の候補としてご検討いただければと思います。
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