日本の医療業界を下支えするSaaS企業 13社を紹介、Ubie、エス・エム・エスなど

日本の医療は国民皆保険制度により必要な医療を個人の負担少なく受けることができます。

さらに、日本の医療の技術レベルは世界でもトップクラスであり、日本人の平均寿命は年々延伸しています。

一方で、医療業界はさまざまな問題を抱えています。

新型コロナウイルスの感染拡大で「人手不足」や「デジタル化の遅れ」などの問題が浮き彫りになりました。

そのような中で、病院の業務効率化のためのサービスを提供している企業は数多く存在します。

「患者情報の共有ができ、医師の診断から治療までの業務を効率的にする電子カルテ」

「症状を記載するだけで、可能性のある病気と問診すべき科を案内してもらえるAI診断」

「診察と診察の間の治療空白期間において患者の行動変容を促し、治療をサポートするアプリ」

上記のようなサービスは少子高齢化が進み人口が減少していくなかで、日本の医療体制を維持するためにますます重要性が増していくでしょう。

今回はSaaSで医療業界を下支えしている13社をご紹介します。

1.Ubie株式会社 – 医師の業務効率を66%削減するSaaS、「AI問診ユビー」-

出典元:https://ubie.life/

Ubie株式会社は「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」ことをミッションに掲げています。

テクノロジーによって世界中に適切な医療を案内できるサービスの提供を目指しており、さまざまな角度から医療現場の働き方改革を支援しています。

Ubie株式会社は、AIを活用し医療現場の業務効率化を図る「AI問診ユビー」と、症状から適切な医療へと案内する「AI受診相談ユビー」を開発・提供しています。

全国の医療機関や生活者から非常に高い評価を得ている将来性豊かなベンチャー企業です。

また、役職がないフラットな組織作りを目指しており、個々のパフォーマンスを十二分に発揮できる職場という新しいモデルにもチャレンジしています。

完全フレックスで、量より質のアウトプットを求めている会社です。

    • 代表者: 阿部 吉倫 (医師)・久保 恒太 (エンジニア)
    • 設立: 2017年5月
    • 資本金: 20.5億円(資本準備金含む)
    • 事業内容: AIを利用した医療機関および生活者向けサービスの開発と展開
    • 参照URL: https://ubie.life/

2.アガサ株式会社 -治験・臨床研究のクラウド型文書管理 SaaS「Agatha」-

出典元:https://www.agathalife.com/

アガサ株式会社は「新しい治療法・薬の研究開発をITで効率化する」ことをミッションに掲げています。

アガサ株式会社が自社開発しているのは、医療・ライフサイエンス向けの文書管理クラウドサービス「Agatha」です。

「Agatha」は企業や大学への導入実績が多く、その数は100法人以上にも及びます。

治験の分野では長年にわたって文書の電子化による業務効率化が叫ばれていたため、本サービスの業界への貢献度は注目に値します。

また、コンサルタントを配置し、導入後のトレーニングや運用の定着支援を行うことで、顧客の「Agatha」活用まで手厚くサポートしているのも特徴のひとつです。

出勤は基本月2回のフルリモートワークを推進しており、女性や大都市圏外在住など仕事の機会が限られている人材を積極的に雇用・育成しています。

  • 代表者 : 鎌倉 千恵美(代表取締役社長)
  • 設立 : 2015年10月2日
  • 資本金 : 5億3500万円(資本準備金を含む)
  • 事業内容 : クラウド型文書管理システムの開発・提供
  • 参照URL : https://www.agathalife.com/

3.エスエムエス株式会社 -タブレット端末で介護記録を更新するSaaS、「カイポケ」-

出典元:https://www.3sunny.net/

エスエムエス株式会社は「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをミッションに掲げています。

様々な事業の創造と拡大によって高齢社会の情報インフラを構築し、社会問題の解決に挑み続けている注目の会社です。

エスエムエス株式会社が切り開いてきた領域は、介護キャリア、医療キャリア、介護事業者、シニアライフ、ヘルスケアなど幅広いです。

情報インフラとしてこれまで40以上のサービスを展開しています。

最近ではアジアを中心でグローバルでのサービス展開にも力を入れています。

「人材バンク」や「ナース専科」などのキャリアサポート、介護事業者向け経営支援サービスの「カイポケ」など、医療・介護業界への貢献度が非常に高い会社です。

  • 代表者 : 後藤 夏樹(代表取締役社長)
  • 設立 : 2003年4月4日
  • 資本金 : 22億8,100万円
  • 事業内容 : 人材総合サービス事業、インターネット関連サービス事業
  • 参照URL : https://www.bm-sms.co.jp/

4.株式会社3Sunny -病院の退院調整業務のSaaS「ケアブック調整くん」-

出典元:https://www.3sunny.net/

株式会社3Sunnyは「医療介護のあらゆるシーンを技術と仕組みで支え続ける」ことをミッションに掲げています。

株式会社3Sunnyは医療機関向けの業務支援SaaS「Carebook」を開発するヘルステックカンパニーです。

「Carebook」は入退院支援業務の負担軽減・効率化をサポートするクラウドサービスで、数多くの大学病院や医療グループなどで導入実績があります。

電話でやり取りしていた業務をオンライン化することで、電話による業務中断が10回から1回に激減したという報告もあるほど、業務負荷軽減に貢献しています。

「圧倒的現場主義」というスピリットのもと、職種を問わずチーム全員で助け合いながら課題を解決していくスタイルの会社で、更なる成長を期待されています。

  • 代表者 : 志水 文人
  • 設立 : 2016年7月20日
  • 資本金 : 3.9億円(資本剰余金含む)
  • 事業内容 : SaaS型医療・介護機関向けWEBサービスの提供
  • 参照URL : https://www.3sunny.net/

5.株式会社CureApp -日本初の薬事承認ならびに保険適用を受けた治療用SaaS「CureApp SC」-

出典元:https://cureapp.co.jp/

株式会社CureAppは「ソフトウェアで「治療」を再創造する」ことをミッションに掲げています。

モバイルテクノロジーの力を医療に活用し、全く新しい医療の形と治療効果を生み出すことを目指しているベンチャー企業です。

株式会社CureAppの「CureAPP SC」は、ニコチン依存症の心理的依存にアプローチして正しい生活習慣に導き治療する日本初のデジタル療法です。

「CureAPP SC」は、医者が介入できない診察と診察の間の治療空白期間を毎日サポートすることで患者の行動変容を促し、禁煙外来後も高い成功率を期待できます。

アルゴリズムが患者一人ひとりの状態を解析し、特徴や状況に合わせて医学的に適切な治療介入を実現した、非常に将来性の高いアプリといえます。

また株式会社CureAppではライフステージに合わせた働きやすい環境を整える事にも力を入れており、比較的自由度の高い働き方が可能な組織を用意しています。

  • 代表者 : 佐竹 晃太(代表取締役社長)
  • 設立 : 2014年7月31日
  • 資本金 : 不明
  • 事業内容 : 医療機関・民間法人向け医療機器プログラムの提供
  • 参照URL : https://cureapp.co.jp/

6.株式会社DentaLight -歯科医院の課題をみつけるSaaS「ジニー」-

出典元:https://dentalight.co.jp/

株式会社DentaLightは「健康をもっと相互依存できる社会をつくる」ことをミッションに掲げ、患者と歯科医院が共存する輪が広がることをサポートしています。

主要システムである「ジニー」は、歯の定期健診やメンテナンスの管理をクラウドで行うことで業務効率化と患者数UPを実現可能にしました。

また診察券アプリ「myDental」は、WEBにて診療時間外でも気軽に自身や家族の診察予約をとることができます。

これらのシステムを導入することで、予約キャンセル率が導入前の半分になったという実績もあります。

株式会社DentaLight東洋経済「すごいベンチャー100 2020版」に選出されたことから、医療・介護業界で非常に注目されている会社です。

  • 代表者 : 藤久保 元希
  • 設立 : 2013年10月30日
  • 資本金 : 不明
  • 事業内容 : 歯科医療業界向けシステム開発 / 歯科医院マーケティング
  • 参照URL : https://dentalight.co.jp/

7.株式会社eWeLL -訪問看護専用 電子カルテ、「iBOW」-

出典元:https://ewell.co.jp/

株式会社eWeLLは「ひとを幸せにする」ことをミッションに掲げ、在宅療養に新しい価値の創造を行い、すべての人が安心して暮らせる社会の実現を目指しています。

株式会社eWeLLは訪問看護業務をトータルサポートする訪問看護専用電子カルテ「iBow」を提供しています。

「iBow」は業務効率化だけでなく訪問看護に関するカスタマーサポートや現場の支援も行っており、さらなる機能の拡充を継続中です。

医療法人や社会福祉法人、医師会などでも導入されており、多くのステーションに選ばれている評価の高いサービスです。

未だ世にない革新的なシステムやサービスを創造し、世の中にインパクトのある価値を提供することを目指しており、これからの発展に非常に注目です。

  • 代表者 : 中野 剛人
  • 設立 : 2012年6月11日
  • 資本金 : 496,390,600 円(資本準備金含む)
  • 事業内容 : 訪問看護専用 電子カルテ「iBow」の開発・提供
  • 参照URL : https://ewell.co.jp/

8.株式会社Rehab for JAPAN -介護事業者向け機能訓練SaaS、「リハプラン」-

出典元:https://rehabforjapan.com/

株式会社Rehab for Japanは「介護を変え、老後を変え、世界を変える。」ことをミッションに掲げています。

株式会社Rehab for Japanでは介護の領域にテクノロジーを取り入れ、高齢者とその周辺のライフスタイルを新たにデザインする未来の実現を目指しています。

主に提供しているのはデイサービスの機能訓練業務を誰でも簡単・安心・効果的にするクラウド機能訓練ソフトの「リハプラン」です。

書類作成から運動マニュアル、記録や管理まで機能訓練に必要な機能すべてを揃えているクラウドシステムとなります。導入事例も多く、全国の事業所で利用されています。

介護に関わるすべての人に夢と感動を提供するため、超高齢化社会が抱える課題の解決に向かって先端技術を活用してソリューションを提案していく注目すべき会社です。

  • 代表者 : 大久保 亮(代表取締役社長)
  • 設立 : 2016年6月10日
  • 資本金 : 968百万円(資本準備金含む)
  • 事業内容 : リハプランの企画・開発・運営・販売
  • 参照URL : https://rehabforjapan.com/

9.株式会社アルム -医療関係者間コミュニケーションSaaS「Join」-

出典元:https://www.allm.net/

株式会社アルムは「すべての医療を支える会社(All Medical)」として、人と医療と介護をつなぐ「Shaping Healthcare」を目指しています。

ITの力でグローバルな社会福祉デザインの創造に貢献している会社です。

株式会社アルムでは医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」やアルゴリズムで正確なトリアージを提供する「JoinTriage」などのシステムを開発しています。

また、救命・健康サポートアプリ「MySOS」は、新型コロナ禍での水際対策としても活用され、社会への貢献度が非常に高いアプリを提供していることが分かります。

ヘルスケアシステムの発展を主導する先進企業としてますます注目が集まることは間違いありません。

  • 代表者 : 坂野 哲平(代表取締役社長)
  • 設立 : 2001年4月18日
  • 資本金 : 100,000,000円
  • 事業内容 : 医療・ヘルスケア関連モバイルICT事業 / 地域包括ケア推進事業 / ビジネスインキュベーション
  • 参照URL : https://www.allm.net/

10.株式会社インテグリティ・ヘルスケア -オンライン診療・疾患管理SaaS、「YaDoc」-

出典元:https://www.integrity-healthcare.co.jp

株式会社インテグリティ・ヘルスケアのビジョンは「ぬくもりのある医療を、100年先も、ずっと。」です。

人とテクノロジーの融合で医療にあたたかいイノベーションを起こしていくことを目指しています。

株式会社インテグリティ・ヘルスケアが製薬企業や病院・大学研究機関向けに提供しているのは、実臨床・臨床研究・臨床試験で活用される「YaDoc」です。

「YaDoc」はePROプラットフォームを活用したさまざまなアプローチが可能で、個別要望に応じたカスタマイズ開発にて顧客からのニーズに柔軟に対応しています。

その特徴を生かして課題解決にも大きく貢献してるシステムです。

フレックスタイム制と在宅勤務を導入しており、出社の頻度は自由(チームで取り決める)です。子育て支援にも積極的で個々の環境に合わせた働き方が可能です。

  • 代表者 : 武藤 真祐(代表取締役会長)
  • 設立 : 2009年10月
  • 資本金 : 1億円
  • 事業内容 : テクノロジーを活用した疾患管理システムの提供
  • 参照URL : https://www.integrity-healthcare.co.jp/

11.株式会社カケハシ -患者満足と薬局の働き方改革を支援する薬局体験アシスタント「Musubi」-

出典元:https://www.kakehashi.life/

株式会社カケハシは「日本の医療体験を、しなやかに。」をミッションとし、医療の受け手と担い手の体験をアップデートして「しなやかな医療体験」の提供を目指します。

株式会社カケハシが明日の医療の基盤となるエコシステムの実現のために提供しているのが、薬局体験アシスタントの「Musubi」です。

患者一人ひとりに向き合う薬局の「働き方改革」をサポートし、薬局と患者双方の薬局体験を向上させる画期的なサービスです。

また服薬指導と同時に薬歴作成を実行するので、業務効率化にも貢献しています。

真にフラットな組織を目指しており、中間管理職はありません。いつ、どこで働くかを選択する自由と自律が求められる会社です。

  • 代表者 : 中尾 豊(代表取締役社長)
  • 設立 : 2016年3月30日
  • 資本金 : 37億316万円(資本準備金を含む)
  • 事業内容 : 調剤薬局向けサービスの開発・提供
  • 参照URL : https://www.kakehashi.life/

12.株式会社クリプラ -クラウド電子カルテのSaaS「CLIPLA」-

出典元:https://clipla.jp/

株式会社クリプラは、医療・ヘルスケアの世界で、difference を生み出し続ける存在であることを目指している会社です。

株式会社クリプラでは、病院内にサーバー設置の必要がないクラウド電子カルテ「CLIPLA」を開発・提供しています。

「CLIPIA」は、医師とスタッフで同一患者のカルテを同時編集ができる、医療・事務作業の効率化を実現した革新的な電子カルテです。

すべての診療科で利用可能な製品の他にも、眼科と産婦人科に特化した「CLIPIA」も用意しています。

10年後、20年後にどのような医療サービスが当たり前となっていて欲しいかを常に見据えながらプロジェクトに取り組んでおり、その将来性に非常に期待が高まっています。

  • 代表者 : 鐘江 康一郎(代表取締役)
  • 設立 : 2013年10月
  • 資本金 : 不明
  • 事業内容 : クリニック向けクラウド電子カルテ「CLIPLA」の提供
  • 参照URL : https://clipla.jp/

13.株式会社ファーマクラウド -医薬品在庫シェアリングサービスのSaaS「メドシェア」-

出典元:https://www.pharmacloud.co.jp/

株式会社ファーマクラウドは、薬局の「タイヘン」を「カンタン」にするため、医薬品の在庫情報を共有できる「メドシェア」を国内の薬局に提供しています。

「メドシェア」は登録無料で利用できるサービスで、不動在庫を薬局の需要とマッチングさせて在庫ロスを楽に減らすことが可能です。

また、必要な薬を簡単に見つける事ができる双方にとってメリットの高いサービスとなっています。

今後、利用ユーザーが増えることでますます利用価値が高まることが期待されています。

他にも処方箋送信サービスや薬剤師アシスタントサービス、発注システムなども用意しており、「メドシェア」と組み合わせる事でさらなる業務効率化が可能です。

  • 代表者 : 清水 剛(代表取締役)
  • 設立 : 2016年12月20日
  • 資本金 : 不明
  • 事業内容 : 薬局業務支援サービスの企画・開発 / 人工知能、機械学習を活用したメディカルサービスの企画・開発
  • 参照URL : https://www.pharmacloud.co.jp/

いかがでしたでしょうか。

医療業界は人口減少や働き方改革で業務効率化の重要度が日々高まっています。

患者の治療やリハビリの記録や情報をAIによるデータの診断やクラウドで管理することで業務効率化を実現しているサービスは需要が高まっています。

その中でも今後の貢献に大きな期待が寄せられているSaaS企業・サービスを中心にご紹介させて頂きました。

今後も同業界に関する情報を発信してまいりますので転職先の候補としてご検討いただければと思います。

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