企業の経理・会計・財務関連業務を効率化するSaaS企業11社を紹介。freee、ジョブマネ、ログラスなど

経済産業省が取りまとめた「DX推進ガイドライン」によりDXという概念が広く知られるようになりました。

上記ガイドラインでDXは以下のように定義されています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

引用元:DX推進ガイドライン Ver.1.0

企業が各部門のDXを進める中、経営に影響を与える自社の数字やデータを扱う経理・会計・財務部門のDX化は大きな注目を集めています。

経理部門は日々の雑務を効率化し、コア業務へと集中することで企業の経営の意思決定に影響を与える役割が期待されていますが、多くの課題を抱えているのが現状です。

「紙と押印の文化によるアナログ業務に対する労力と煩雑さ」

「属人化しやすく特定の人材だけしかできない経理業務が存在する」

「日常の業務に追われて管理会計に取り組む余裕がない」

これらの課題解決のため経理部門のノンコア業務の効率化を行い、一元化したデータを経営の意思決定に役立てることができるサービスへのニーズが高まっています。

Excelや会計ソフトと連携し、実績や予算と照らし合わせながらデータ分析KPIモニタリングができるサービス」

SFACRMERPのデータを集約し一元管理できるオールインワンシステム」

「ガイドに沿って数字を入力するだけで事業計画を作成できるクラウドサービス」

上記のようなサービスは、企業運営に必要なデータを作成・提言する経理・財務部門のDX推進への機運の高まりによりますます重要性が増していくことでしょう。

今回はこのような企業の経理・会計・財務関連業務を効率化するサービスを提供する注目すべきSaaS企業11社をご紹介します。

1.freee株式会社 -「freee」-

freee

出典元:https://www.freee.co.jp/

freee株式会社は個人事業主から中規模法人に向けた会計・人事労務・申告関連サービスを中心に展開している企業です。

有料課金ユーザー企業数は29万事業所を超え、クラウド給与計算シェアは40%、クラウド会計調査は55%と、全国で多くのユーザーがいます。

株式会社freeeの提供するサービス、「freee」の特徴の1つに推測機能があります。

これは事前にインターネットバンキングやクレジットカードの外部情報を登録しておくことで自動仕分け設定が可能になる機能です。

人工知能による推測により経費が勘定項目ごとに自動で仕分けられるほか、取引内容の転記作業も自動化。

4,000以上のサービスと連携しており、多くの導入企業で業務時間やコスト削減において多くの成果を上げています。

また人事労務ソフトと連携することで給与事務の自動化や労務管理も行うことができます。

これらの理由から「freee」を導入する企業は多く、国内のみならず海外からも事業サービスが評価されています。

  • 代表者名: 佐々木大輔
  • 設立:2012年7月
  • 資本金:161億603万円(資本準備金等含む)
  • 事業内容:会計・人事労務などのシステムサービス
  • 参照URL:https://corp.freee.co.jp/

2.DIGGLE株式会社 -「DIGGLE」-

DIGGLE

出典元:https://diggle.jp/

DIGGLE株式会社はExcelでは対応しきれない財務会計関連データを予実管理できるサービス、「DIGGLE」を提供しています。

財務・管理会計で必要な着地点差異分析・部門別P/L・見込み管理・KPIモニタリングなどの機能を使用することができます。

煩雑な数値計算や関数の設定をする必要もなく、実績と予算を照らし合わせながら分析・確認を行うことが可能です。

また「DIGGLE」には財務会計データ読み込み機能が搭載されています。

そのため別の会計ソフトとの連携し、ファイルをアップロードすることでデータの突合も可能です。

大量のデータを分析するのには時間もコストもかかります。

「DIGGLE」の予実管理クラウドを導入する事で財務・管理会計の大幅な業務効率化を図ることができます。

  • 代表者名:山下清貴
  • 設立:2016年6月
  • 資本金:700万円
  • 事業内容:予算管理SaaS 「DIGGLE」の提供
  • 参照URL: https://diggle.jp/

3.ジョブマネ株式会社 -「ジョブマネ」-

ジョブマネ

出典元:https://jobma.jp/

ジョブマネ株式会社は企業が必要な業務領域を広くカバーしたオールインワン型システムサービス「ジョブマネ」を提供しています。

「ジョブマネ」はグループウェア、営業支援(SFA)、顧客管理(CRM)、基幹システム(ERP)のデータを集約して使用する事が出来ます。

オールインワンシステムは企業のもつ様々な情報を1つのシステムに集約し、管理できるというメリットがあります。

案件ごとに、売上・仕入・外注費・勤怠(工数)・経費を紐づけて管理することもできるため、案件の利益をすぐに把握できます。

繰り返しの入力作業をする必要がなくなるので、業務が効率化および人的ミスの削減にも貢献。

初期費用もなく、即日導入できるという点も多くの企業に選ばれている理由です。

  • 代表者名:小林康裕
  • 設立:2017年10月
  • 資本金:5億296万円
  • 事業内容:BtoB事業の中心・ベンチャー企業向けクラウドサービス企画・開発・販売
    ベンチャー企業のマーケティングコンサルティング
  • 参照URL:https://jobma.jp/

4.プライマル株式会社 -「BizForecast」-

プライマル

出典元:https://www.primal-inc.com/

プライマル株式会社の「BizForecast」は、あらゆる経営管理業務のシステム化が可能なサービスです。

「BizForecast」は連結決算や予算管理のほか、プロジェクトや店舗の経営管理や人事評価、情報管理にまで活用することができます。

また、「BizForecast」の特徴として、現在Excelで管理している情報をそのまま「BizForecast」へ移行可能という点が挙げられます。

Excelのメリットを活かしながらクライアント・サーバ型、Web系のシステムと同等の情報共有や情報保全を実現するシステム構築が可能です。

さらにグループ会社や部門など複数事業体のデータ管理や多通貨・多言語にも対応している点も高く評価されています。

既に大手の会社でも「BizForecast」を導入している事例が多数あり、今後の発展に注目が集まる会社です。

  • 代表者:近藤 誠
  • 設立:2006年6月20日
  • 資本金:6,000万円
  • 事業内容:SI・コンサルティング・ソフトウェアプロダクトの3つの事業に付加価値を加え提供
  • 参照URL:https://www.primal-inc.com/

5.株式会社Leaner Technologies -「Leaner」-

Leaner Technologies

出典元:https://leaner.co.jp/

株式会社Leaner Technologiesは「調達のスタンダードを刷新し続ける」というミッションの基、「Leaner」の開発と提供を行っている企業です。

「Leaner」は見積業務をクラウドで一元管理することで、調達力を強化する見積プラットフォームです。

メールやFAXなどのアナログな調達業務を一元管理することで稼働を50%削減価格査定を徹底することでコストも10%削減が可能となります。

具体的には、直観的な画面で簡単にRFQを作成でき、さらには見積比較表も自動作成されます。

また、現在のステータスや過去の見積結果や履歴も見える化できるため、進捗管理や見積の妥当性も確認することができます。

株式会社Leaner Technologiesは、支出管理により生み出されたお金で、新たなイノベーションを生み出し日本全体に活気が戻ることを目指しています。

  • 代表者:大平 裕介
  • 設立:2019年2月22日
  • 資本金:3億5,872万円
  • 事業内容:支出管理プラットフォーム「Leaner」の開発・提供
  • 参照URL:https://leaner.co.jp/

6.株式会社ROBOT PAYMENT -「請求管理ロボ」-

ROBOTPAYMENT

出典元:https://www.robotpayment.co.jp/

株式会社ROBOT PAYMENTの「請求管理ロボ」は、毎月発生する請求業務の稼働を80%削減できるクラウドサービスです。

「請求管理ロボ」に取引先と請求内容を最初に登録することで、自動で請求書の発行・送付することができます。

さらに、入金消込の自動化により、未収対策にも貢献。会計ソフトへの仕分け連携にも対応しています。

プランは、請求書の電子化のみの「請求書電子化プラン」が月2万円から、請求書の電子化と入金消込にも対応する「請求管理プラン」が月5万円からで利用できます。

その他にも株式会社ROBOT PAYMENTは、「ROBOT PAYMENT」という決済代行サービスも行っています。

  • 代表者:清久 健也
  • 設立:2000年10月
  • 資本金:1億円
  • 事業内容:フィナンシャルクラウド・ペイメント事業
  • 参照URL:https://www.robotpayment.co.jp/、https://www.robotpayment.co.jp/service/mikata/

7.株式会社スマートラウンド -「smartround」-

スマートラウンド

出典元:https://jp.smartround.com/

株式会社スマートラウンドは、起業する経営者と投資家のためのデータ作成と管理をサポートする「smartround」の開発・提供を行っています。

「smartround」は、

「株主総会」

「資本政策」

「経営管理」

の3つのサービスに分かれています。

「株主総会」は、株主の招待から委任状の回収までを全てオンラインで完結できます。

続いて「資本政策」では、資金調達マニュアル他社の資本政策例を参照しながら資本政策を作成することができます。

また「経営管理」では、主要指標を一目で確認できるダッシュボードを簡単に作成・共有でき、他社SaaSからデータのインポートも可能

これらを利用し、投資家への月次報告資料も簡単に作成できます。

0円で使えるフリープランも提供しており、企業の成長のフェーズに合わせたプランを選ぶことが可能です。

  • 代表者:砂川 大
  • 設立:2018年5月30日
  • 資本金:非公開
  • 事業内容:起業と投資家のための「smartround」 の開発
  • 参照URL:https://jp.smartround.com/

8.株式会社フリーウェイジャパン -「フリーウェイ経理」-

フリーウェイジャパン

出典元:https://freeway-japan.com/

株式会社フリーウェイジャパンの「フリーウェイ経理」は税理士事務所のための業務効率化サービスです。

「フリーウェイ経理」は会計ソフトのインストール型クラウド型の両方のメリットを融合させたハイブリット型会計ソフトです。

従来のインストール型の会計ソフトは、データが手元にある安心感処理速度の速さから多くの税理士の間で重宝されていました。

しかしデータ共有に時間がかかることや災害時のデータ損失リスクなどのデメリットも多くありました。

一方クラウド型会計ソフトは訪問先と常に最新情報を共有でき、災害時などでもデータが安全に管理できたりといった特徴があります。

しかしネット環境が必須であったり、サーバーダウンによる業務停止リスクなど、こちらにも懸念点があります。

このようなインストール型とクラウド型のメリットを両方兼ね備えてデメリットを補った無料の会計ソフトが「フリーウェイ経理」です。

  • 代表者:井上 達也
  • 設立:1991年3月19日
  • 資本金:3,205万円
  • 事業内容:クラウド業務系システムのメーカー
  • 参照URL:https://freeway-japan.com/

9.株式会社プロフィナンス -「ProfinanSS」-

プロフィナンス

出典元:https://corp.profinanss.com/

株式会社プロフィナンスの「ProfinanSS」は、、事業計画をWEB上で作成できるクラウドサービスとなっています。

「ProfinanSS」はガイドに従って数字などを記入するだけで事業計画を作成できるため、多くの企業に導入されています。

完成した財務三表や経営指標は即時に確認ができ、Excel形式でダウンロード可能なため実務に即時活用することができます。

また、セルフチェック機能では資金調達時に投資家や金融機関から審査される観点がリスト化されています。

セルフチェックにより浮かび上がった経営上の課題や資金調達準備への不安は事業開発・ファイナンスの専門家にレビューを依頼することも可能。

これらの機能により事業計画を壁打ち感覚でブラッシュアップすることができます。

  • 代表者:木村 義弘
  • 設立:2018年2月
  • 資本金:16,125,000 円
  • 事業内容:ファイナンスデザインツール「ProfinanSS」の開発及び提供、戦略/M&A/新規事業に関するコンサルティング、各種企業研修の実施
  • 参照URL:https://corp.profinanss.com/

10.株式会社ログラス -「Loglass」-

loglass

出典元:https://loglass.jp/

株式会社ログラスの「Loglass」は経営管理領域のデータを一元化することができるサービスです。

予算策定、予実管理、見込更新、管理会計のフローを効率的に仕組み化することで経営推進のために役立てることが可能です。

また、「Loglass」が選ばれるポイントは以下の通りです。

「手元にデータが瞬時に集まりすぐに分析作業に入ることができる」

「数字を自由に操り、経営の次の一手を探る」

「マスタ管理で移りゆく経営状態を簡単に反映」

表計算ソフトや会計ソフトからワンクリックでデータを統合、反映。

意思決定に必要な情報を一元管理し、これらの情報を元に経営会議での議論を行うことができます。

さらに組織・科目階層の変更も簡単に行えるため、組織再編やルール変更にも柔軟に対応できるのも「Loglass」の強みです。

  • 代表者:布川友也
  • 設立:2019年5月30日
  • 資本金:2,750万円
  • 事業内容:経営管理クラウド「Loglass」の提供、開発
  • 参照URL:https://loglass.jp/

11.株式会社円簿インターネットサービス -「円簿会計」-

円簿会計

出典元:https://www.yenbo.jp/service-info/kaikei.html

株式会社円簿インターネットサービスの「円簿会計」の特徴は、会計ソフトの基本機能が全て無料という点です。

機能の制限や期間の限定もなく、税制改正などに対応するバージョンアップ費用や有償の保守契約も不要となっています。

「円簿会計」はクラウド型のサービスのためインターネット環境さえあればいつでも操作可能となっています。

面倒な導入作業がない上に個人情報の登録も必要ないため導入のハードルが低いのも特徴です。

さらにデータは自動でバックアップを行い、関東と関西の2つのサーバーで保管されます

そのため万が一の際もデータが消えるといった心配もありません。

  • 代表者:吉田 直幸
  • 設立:2013年12月
  • 資本金:1億900万円
  • 事業内容:会計ソフト・給与ソフトを始めとした業務アプリケーションのクラウドサービス
  • 参照URL:https://www.yenbo.jp/service-info/kaikei.html

いかがでしたでしょうか。

経理部門のノンコア業務の効率化を行い、一元化したデータを経営の意思決定に役立てることができるサービスは今後も需要が高まっていきます。

今回は企業の経理・会計・財務関連業務を効率化するSaaSを提供する企業の中でも特に注目度の高いSaaS企業を中心に紹介させていただきました。

今後も同業界に関する情報を発信してまいりますので転職先の候補としてご検討いただければと思います。

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