建設・不動産 業界関連 SaaS企業10社紹介。アンドパッド、スパイダープラスほか

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が広がっている昨今ですが、関連性の高い用語としてデジタル・ディスラプションというものがあります。

デジタル・ディスラプションとは、

「既存の価値観や枠組みを根底から覆すような革新的なイノベーションをもたらすもの」

と定義されており、代表的な企業として、シェアリングエコノミーのムーブメントを引き起こした、米Uber(ウーバー)や米Airbnb(エアービーアンドビー)が挙げられます。

この流れは、 日本の建設業界を対象とした建設・不動産業界SaaS企業でも起こっています。今回は、そんなSaaS企業を紹介します。

実は、国土交通省が「建設現場の生産革命」を発信するなど、特に建設業界は労働不足に悩まされており、今後10年間で100万人以上の労働者不足が起こるとも予測されています。

今回ご紹介するSaaS企業群は今後の建設・不動産業界を下支えするサービスを提供する企業として注目されています。
この機会にぜひおさえていただければと思います。

1.株式会社アンドパッド~施工管理アプリSaaS「ANDPAD」~

株式会社アンドパッドの提供するアプリ ANDPADは、「幸せを築く人を、幸せに」をミッションに掲げ、テクノロジーの力で後押しする事を目指す業界特化の施工管理サービスです。

施工管理アプリ「ANDPAD」は、建設および建築業界の現場効率化から経営改善までをクラウドで一元管理でき、利用社数は60,000社を超えるシェアNo.1アプリを誇ります。

2021年1月に研究開発組織「ANDPAD ZERO」を立ち上げ、慶應義塾大学SFC研究所と共同研究を開始し、さらに同年6月には住宅業界の生産性向上を目的とした一連業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて株式会社コンピュータシステム研究所との協業も発表されています。

  • 代表者: 代表取締役 稲田武夫
  • 設立: 2011年9月
  • 資本金: 63億5,930千円
  • 事業内容:建設・建築現場向けプロジェクト管理ソフトウェアの企画・開発・運営
  • 参照URL: https://andpad.co.jp/

2.スパイダープラス株式会社~図面・現場施工管理SaaS「SPIDERPLUS」~

スパイダープラス株式会社は、「働くに”楽しい”を創造する」ことをミッションとし、建設業に特化したアプリで現場の働き方改革を後押ししている建設Tech企業です。

建設業界の業務効率化を進めるクラウドウェブサービスである「SPIDERPLUS」は、1ヵ月に数10時間の労働時間削減を可能としており、豊富なオプション機能があるのも特徴の1つとなっています。

また、工場やビルなどの現場工事を担うエンジニアリング事業も展開していることから、東南アジア圏を中心に海外展開や他業種への展開も視野に入れており、今後の動きから目が離せません。

  • 代表者:代表取締役CEO 伊藤謙自
  • 設立:2000年2月
  • 資本金:1億円
  • 事業内容:ICT(Information and Communication Technology )事業/エンジニアリング事業
    (熱絶縁工事)
  • 参照URL: https://spiderplus.co.jp/

3.株式会社オープンルーム~不動産営業支援SaaS「Forest」~

株式会社オープンルームは、「暮らしにもっと安心を」提供することをミッションに掲げ、不動産業界に新しい風を吹かせて明るい未来を継承することに挑戦している不動産テックベンチャー企業です。
不動産会社向けクラウド型営業支援SaaSを提供しており、無料で利用できる「フォレストFree」とRPAを活用した有料プラン「フォレストPro」を展開しています。フォレストProは物件図面の編集をAIで完全自動化し、物件提案業務をオンライン上で完結することにより10倍の効率化を可能にしました。
2021年5月に物件情報の自動データベース化機能の無料提供をスタートしており、今後の追加機能の拡充に大きな期待が寄せられているそうです。

  • 代表者: 代表取締役 田沼 豊寿
  • 設立: 2017年9日
  • 資本金: 30,500千円
  • 事業内容: 不動産業界向け業務効率化ツールの企画・開発・運営
  • 参照URL: https://openrm.co.jp/

4.株式会社ダンドリワークス~現場施工管理アプリ型SaaS~「ダンドリワーク」

株式会社ダンドリワークスは、「最適なテクノロジーで日本中の住まいづくりに『Funvalue』を届ける」というミッションのもと、建築現場向け施工管理アプリ「ダンドリワーク」や集合住宅向け予約管理アプリ「ITENE(イテネ)」を開発、提供を行う建築業界の課題解決やDX化を推進する企業です。

  • 代表者 : 代表取締役社長 加賀爪宏介 
  • 設立: 2013 年5 月23 日 
  • 資本金: 3億5896万円(資本準備金を含む) 
  • 事業内容: クラウド型コミュニケーションツール『ダンドリワーク』事業 
  • 参照URL: https://dandoli-works.co.jp/company 

5.Non Brokers株式会社~不動産売却プラットフォーム型SaaS「いえうり」~

Non Brokers株式会社は、不動産売買の新しいインフラを創ることをミッションとして、 テクノロジーによって「不動産情報の完全なる透明化」を実現し、 誰もが安心して売買できるプラットフォームを構築することで 次世代の不動産売買のインフラを創出する企業です。 

  • 代表者 : 東峯 一真 
  • 設立: 2015年12月3日 
  • 資本金: 1億6,775万円(資本準備金含む) 
  • 事業内容: インターネットを利用した 既存住宅流通活性化サービスの提供 
  • 参照URL:  https://www.non-brokers.com 

6.WealthPark株式会社~収益不動産管理型SaaS「WeaithParkビジネス」~

WealthPark株式会社は、不動産管理会社向けに業務効率化・管理支援ツールを提供し、サービス開始後、国内外で数多くの不動産管理会社に利用されています。また、不動産管理会社と管理会社の顧客である不動産オーナーとのコミュニケーションツールであるモバイルアプリケーションは、3言語(日本語・英語・中国語)で提供されており、14か国・地域でサービスを展開中となっています。

  • 代表者: 代表取締役社長 川田 隆太 
  • 設立: 2018年6月1日 
  • 資本金: 17億5,800万円 (2021年2月28日時点) 
  • 事業内容: 個人投資家・不動産管理会社に資産管理アプリ・Webシステムを提供 
  • 参照URL: https://wealth-park.com/ja/corporate/company/ 

7.株式会社Housmart~不動産仲介会社向けSaaS~「プロポクラウド」

株式会社Housmartは、「住を自由に」を掲げ、テクノロジーとデザイン×不動産専門知識の融合で「住」をもっと自由にすることをミッションにしている企業です。常識に捉われない斬新な切り口でサービス展開を行っています。エンジニア・不動産営業・マーケティングなど各分野のプロが集まり、ユーザーファーストに考える不動産仲介向けのSaaSサービスの展開を行う企業で、2020年には約3億円の資金調達を完了したことも発表されています。

  • 代表者:代表取締役 針山昌幸
  • 設立: 2014年10月
  • 資本金: 4億9,143万円(資本準備金も含む)
  • 事業内容: 自動追客ツール「プロポクラウド」/中古マンション売買サービス「カウル」の運営
  • 参照URL: https://housmart.co.jp

8.株式会社スペースリー~不動産向けVRクラウド型SaaS「Spacely」~

株式会社スペースリーは、 360°のVRコンテンツを誰でも手軽に制作、編集ができるクラウドソフトウェア「スペースリー」を提供している企業です。新しいVRの活用方法の提案を一早く行い、サービスローンチ後わずか3年半あまりで5000社以上にも利用されてるサービスとなり、建設業界では主に物件の内見などに使用されています。

  • 代表者: 森田博和
  • 設立: 2013年8月
  • 資本金: 2億6,796万円
  • 事業内容: どこでもかんたんVRクラウドソフト「スペースリー」(旧 3D Stylee)
  • 参照URL: https://corp.spacely.co.jp/

9.クラフトバンク株式会社~建設特化型プラットフォーム型SaaS「CraftBank」~

クラフトバンク株式会社は、建設工事会社から立ち上がったスタートアップ企業で、「職人技術承継」と「効率的な受発注構造」との両立に挑み続けています。

業界特化型工事受発注プラットフォーム「CraftBank」の運営を行う企業で、2020年4月に日本最大級の施工力データベースを活用した「クラフトバンク協力会社紹介」サービスを展開を行い、同年5月内装工事会社として社内DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してきた実績を基に「クラフトバンク 建設DX相談窓口」を開設し、建設業界のDXに向けた経営者支援も開始しました。登録工事会社数は現在約23,000社に上り(2021年6月時点)、直近2021年6月15日には3.5億円の資金調達の実施も発表されています。

  • 代表者:代表取締役 韓英志
  • 設立:2021年2月
  • 資本金: 500万円
  • 事業内容:建設業向けオンラインプラットフォームの運営、建設業向け業務管理ツールの提供
  • 参照URL: https://craft-bank.com/top

10.株式会社フォトラクション~建築・土木の生産支援クラウド型SaaS「Photoruction」~

株式会社フォトラクションは、「建設の世界を限りなくスマートにする」というミッションを掲げ、「感動であふれる風景を造る」をビジョンに誰にも囚われることなく自身の感性を武器に挑戦を続け、感動的な風景の実現を目指します。

建設業のスマート化に取り組む “建設IT” 企業と自社を位置付けられ、建設業向けクラウドサービス「Photoruction」とクラウドAIエンジン「​aozcloud」の開発・運営を行い、テクノロジーで建設業の働き改革をし、今後の社会に適応するためスマート化に取り組みます。Photoructionに関しては、建設プロジェクト導入8万以上、10倍を超える業務削減も可能にします。また、2020年5月には総額5.7億円の資金調達を完了したことも発表されています。

  • 代表者:代表取締役 中島 貴春
  • 設立:2016年3月
  • 資本金:4億8,501万円(※資本準備金を含む)
  • 事業内容:インターネットサービスの企画・開発・運営
  • 参考URL:https://corporate.photoruction.com/

いかがでしたでしょうか。

効率化が進んでいないと言われることもある、建設・不動産業界向けのSaaS企業は、今後も特に成長をしていく土壌があるSaaS企業です。
今後も、同業界に関する情報を発信してまいりますので転職先の候補としてご検討いただければと思います。

また、他業界を支えるSaaS企業も紹介中ですので別の記事もご覧いただき、企業情報として参考にしていただければと思います。

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